天皇杯 JFA 第105回全日本サッカー選手権大会の1回戦が5月24日に行われ、宮崎県代表のヴェロスクロノス都農が、J3所属のガイナーレ鳥取(鳥取県代表)を2−1で下し、クラブ史上初の2回戦進出を果たした。試合は、宮崎県児湯郡新富町のいちご宮崎新富サッカー場で行われた。
今大会、10年ぶり2度目の本戦出場を果たしたヴェロスクロノス都農。県予選決勝ではJ3のテゲバジャーロ宮崎を撃破しての出場となったが、1回戦の相手も再びJリーグ勢。カテゴリーが2つ上のガイナーレ鳥取を前に、都農は序盤から果敢に攻めた。
前半20分、上米良が中盤で相手のパスをカットし、左サイドを駆け上がった松本幹太へスルーパス。松本はスピードに乗ってゴール前へと持ち込み、左足で冷静にゴールネットを揺らして先制した。
試合はその後、雷鳴とともに強い雨が降り、前半終了間際に約30分間の中断を挟む荒天の展開に。再開後も都農のペースは崩れず、後半22分にはカウンターから山田、中村、そして上米良へとパスが繋がり、上米良がゴール左へ流し込む追加点を奪った。
ガイナーレ鳥取も後半31分に直接フリーキックで1点を返し、終盤には猛攻を仕掛けるが、都農は身体を張った守備で最後までゴールを守りきった。試合終了の笛が鳴ると、スタンドからは大きな拍手が送られた。
試合後、小寺真人監督は「ピッチ状況が難しい中で、選手たちがそれに適応し、勝利のために集中してプレーしてくれた。都農の町、クラブを全国に示せるチャンスを得た。次も思い切って戦いたい」と語った。
2回戦では、J1の名古屋グランパスと6月11日に豊田スタジアムで対戦する。