第105回天皇杯全日本サッカー選手権大会の1回戦が5月24日に行われ、J2所属の愛媛FCが、長崎県代表の三菱重工長崎SCを1-0で下し、2回戦進出を決めた。試合は松山市のニンジニアスタジアムで開催された。
注目を集めたのは、監督交代後、青野慎也暫定監督の初陣。立ち上がりから地域リーグ所属の三菱重工長崎SCに対して主導権を握るも、相手の堅守を前にゴールを割れない展開が続く。
前半13分にはMF行友がペナルティエリア付近からのフリーキックを狙うも、相手GKの好守に阻まれ得点ならず。35分にはDF深澤が強烈なミドルを放つも、ゴール枠を捉えきれなかった。
試合が動いたのは後半9分。DF金沢のロングスローからこぼれ球をFW窪田稜が豪快に左足で蹴り込み、ついに均衡を破る先制点。チームはこの1点を守り抜き、接戦を制した。
後半アディショナルタイムには三菱重工長崎SCのコーナーキックからピンチを迎えるも、GK徳重を中心とした守備陣が集中を切らさず無失点で試合を締めた。クラブにとっては昨年8月以来となるホームでの白星。新体制の船出を勝利で飾る結果となった。
試合後、青野監督は「クラブ全体で愛媛FCを残留させるという強い思いを持って臨んでいる」と決意を語った。天皇杯2回戦では、6月11日にJ1・サガン鳥栖との一戦が控えている。