第105回天皇杯全日本サッカー選手権大会の1回戦が5月25日に行われ、J2所属の大分トリニータが、愛媛県代表のレベニロッソNCをホームで2-0で下し、2回戦進出を決めた。試合は大分市のクラサスドーム大分で開催され、Jクラブとして格の違いを見せつける内容となった。
試合は立ち上がりからトリニータが主導権を握る展開。ピッチを広く使いながらパスを繋ぎ、レベニロッソの守備陣を押し込むと、前半17分に早くもスコアを動かした。右サイドを崩した中川寛斗の正確なクロスに、ペナルティエリア内で有馬幸太郎が頭で合わせてゴールネットを揺らし、幸先よく先制点を奪った。
その後も攻勢を緩めない大分は、36分にも再び中川が右サイドからクロスを供給。今度は伊佐耕平がタイミング良く合わせ、今季公式戦初ゴールとなる2点目をマークした。中川はこの試合で2アシストを記録し、攻撃の起点として抜群の存在感を見せた。
前半終了間際には、レベニロッソの選手に2枚目のイエローカードが提示され、退場処分に。1人少ない状況に追い込まれたアマチュアチームにとっては厳しい後半となったが、それでも集中を切らさず最後まで粘り強い守備を続けた。
後半は大分が数的優位を活かしながら試合をコントロール。追加点こそ生まれなかったが、ボール保持率を高め、試合の主導権を終始握ったまま90分を戦い抜いた。守備陣も安定したプレーで無失点に抑え、危なげない内容で天皇杯初戦を突破した。
この勝利により、大分トリニータは6月18日(水)に行われる2回戦へと駒を進める。次なる相手は同じJ2の北海道コンサドーレ札幌。会場は札幌の地で迎えるアウェー戦となり、Jリーグ同士の注目カードとして大きな一戦となる。